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旬
食材の効能
【河豚】
ふぐの仲間は世界中に400種以上、日本周辺には約60種類の生息が確認されています。私たちが食用としているものは20種類程度です。
日本では古くから食用とされ、縄文時代の貝塚からもふぐの骨が発見されています。しかし、ふぐには毒があるものがいます。ふぐの毒は、おもにテトロドトキシンという物質で、いまだに解毒薬が開発されていません。毒を含む部位は品種によって違いがあるほか、同じ品種のふぐでも、生息環境により含まれている部位が変わってしまうという、やっかいな性質を持っています。その毒で命を落とすものがいることから、豊臣秀吉は、ふぐを食べることを禁じていました。明治時代に入り、伊藤博文の働きにより、再びふぐが食用の魚として広く認められるようになっていきます。
薬膳ではふぐには疲労を回復し、体力をつける働きがあるとされています。ふぐには体を温める作用もあるといわれています。栄養学的にみても、エネルギーを作り出す働きがあるビタミン類やたんぱく質、疲労回復に効果的なタウリンを多く含みます。
これから年末年始、疲れが出やすい季節になりますが、身体を温めて疲労回復に効果のあるふぐは大変おすすめです。