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【粕汁】

【粕汁】

粕とは、酒のもろみをこして、あとに残ったものです。

粕汁の歴史は8世紀とも言われ、平安、室町時代の書物にも記されています。酒粕を溶かした出汁に味噌や醤油などで味を整え、具材には鮭やブリなどのあら、豚肉、にんじん、大根、ゴボウなどの根菜類、こんにゃく、油揚げ、椎茸、ネギなどが使われます。

酒粕は酵母のタンパク質やビタミン、ミネラルが豊富に含まれる滋養食品で、体を温める効果もあります。

「粕汁」は、お正月の終わる節目である1月20日の「二十日(はつか)正月」に、正月に食べていた鮭や鰤などの残っている頭や骨からだしをとり、酒粕と野菜を煮込んだものを食べるという祝い納めの風習であり、ハレの気分を終え、日常の生活に戻るけじめの食事であったようです。