蓋を開けると、ふわっと立ちのぼる湯気。海老や貝、魚介の旨みをまとったごはんに、秋の味覚を感じます。釜飯には、こんな物語があります。関東大震災のあと、避難した人々のために作られた炊き出しからヒントを得て、一人ひとりが温かいごはんを味わえるようにと考案されたのが、今につながる釜飯のひとつと言われています。食べることは、身体を養うだけでなく、心をほっとさせることでもあるのかもしれません。薬膳では、秋は乾燥に気をつけたい季節です。魚介は身体にうるおいを与える食材として、秋の食養生にも取り入れられます。